稲川淳二の恐怖!夢噺し

あたしの夢の話なんですがねぇ…。また皆で旅行に行ったんですよ。えぇ夢で。山奥の古ぅい旅館に皆で泊まってて。柱なんか漆で奇麗なもんです。そんで宴会を始めようかってんで、あたしは先にトイレに入ろうとしたわけだ。ちょうど先輩が入ってて、順番待ちしてたら出て来て、「先輩、電気付けましょうよ〜入ってるか分かんなかったですよ〜」とかなんとか言いながら電気を付けトイレに入る。小便器の後ろに裸電球一つの狭〜いトイレで用をたしてました。背中の明かりで、あたしの前に自分の影があって、ゆ〜らゆ〜ら揺れる電球に合わせ、影も揺れてるんだ。
あれ?おかしい。何かおかしいんだ。どぉ〜も変なんだ。ああ〜〜やだなぁ〜〜って思いましたよ。よおぅく見る。その瞬間身体が凍りつきましたよ。そこにある影、小さな女の子が縄跳びしてる影なんだ。怖いぃ〜怖いぃ〜って思って、「うわぁ〜やだなぁ〜こえぇ〜なぁ」って。でも振り返っちゃう。ゆぅっくり振り返ると、いたんだ。女の子が。おかっぱの、赤い着物の、小さい子が。小便垂らしながら大のおとなが絶叫しちゃった。そしたらその子、俺の手を握るんだ。ヒヤァ〜〜〜って冷たい手なんだそれが。そんでガリッて。噛み付かれて。「誰にも言うな」って事だなぁコレって直感で感じましたねぇ。その子はそのまま外に出てってパタパタパタ…って帰って行きましたよ。後を追おうってあたしも廊下に出たけど、薄暗くって、見えなくて。そんで、あたしすぐ皆の部屋に戻って皆に言ったんだ「見た」って。でも皆は笑って信じちゃくれない。信じてよ〜っとかなんとか言ってると、「ピンポ〜〜〜〜ン」って。チャイムが鳴るんだ。そこで気付いたんだ、夢って。すぅ…って起きて、しばらく横になったままいたんだけど、鳴りやまない。ずぅ〜〜っと「ピンポ〜〜〜〜ン」って鳴ってる。うわぁーやだなぁやだなぁーって思いながら、ゆ〜っくり扉開けたの。そしたらそこに…誰もいないの。あぁ〜約束やぶっちゃった〜しまったなぁ〜って、こえぇ〜なぁって思ってたら急に、声がしたんですよ。
「佐川急便でーす」って…ずっと不在で受け取れなかったMummy The PeepshowってバンドのCDだったんだ。あの子が教えてくれたんでしょうねぇ…こんなことって……あるんですねぇ………。
(オチてないという怨念がカワサキに憑依・自爆)